事業を続けてきた経営者の想いを整理する
承継作業のスケジュールとは別に、会社の経営理念や経営者の想いを後継者・従業員へつなげていくことで、事業承継後もブレることのない事業運営、会社の強みを維持できます。将来に向けた計画を策定する前に、まず経営者が現在に至るまでの過去を振り返り、創業時の状況、これまで事業を運営してきた歩み、転機を再確認してみましょう。
■ 再確認しておきたいこれまでの歩み
会社の過去から現在までの歩み
◦なぜその時期に?
◦その場所で?
◦(なぜ他の事業ではなく)その事業を?
◦なぜその人(創業者)が?
経営者として事業に対する想い
◦信条
◦価値観
◦目的、希望
明文化して共有が大事
後継者 従業員
■ 事業承継計画の策定に必要な作業
自社の現状分析
ステップ2(経営の見える化)を通じて把握した事業の現状を整理する。
今後の予測
事業承継した後、事業の持続的な成長を実現するために今後の環境の変化を予測し、対応策を検討する。
方向性、承継時期
現在の事業を継続していくのか、事業の転換を図っていくのかなど、自社の事業領域を明確にする。実現するための戦略についてもイメージを固め、事業承継の時期、方法を計画していく。
目標の設定
売上や利益、マーケットシェアといった具体的な指標ごとの中長期的な経営戦略について目標を設定する
課題の整理
後継者を中心とした経営体制へ移行する際の具体的課題を整理する。専門家への相談、資金調達といった要素を盛り込むことで、より現実的な計画が策定できる。
事業承継のステップ2経営の「見える化」をきちんと行っておくことで、実効的な事業承継計画の策定が可能となります。
(中小企業庁 経営者のための事業継承マニュアルより)