自社の社員にモチベーション高く仕事をしてもらうという目標は、経営者にとって、非常に重要な課題です。何によって社員がやる気になるのか解りますか?
社員一人一人のモチベーションを分析して生産性向上のため、組織の改革のために「5つの価値観」にデータを分類し、課題を分析し、経営計画に落とし込みをしながら、組織改革をしていくことがモチベーションが上がる組織にする一つの方法です。
モチベーションが高まることで、「サービスの質」や「技術の質」、「生産性の向上」に繋がり、「社員の定着率もアップ」して、結果的に「社員の成長と業績アップへ」と繋がります。しかし、モチベーションとは社員一人一人の中にあるもので、なかなか見えるものでもありません。自分自身も気が付いていない場合も多くあります。以前、流行った「やる気のスイッチ」を探すイメージするとわかりやすいと思いますがどこにあるかわかりますか?
解らずに、経営者や管理職が「やる気になって頑張りましょう」と言っても社員のみなさんが、その気になるものではありません。
「やる気に溢れる」社員が増え一人一人の能力が発揮できれば、間違いなく生産性は上がります。しかし、社員の多くがやる気に溢れ、企業のビジョンを目指し、各個人の最大限の能力が生産性に繋がってイキイキして仕事をしている企業は実際には非常に少ない。
多くの企業では、仕事に対してやる気のない社員、企業の方向性が見えない為にどう働いていいのかもわからない社員、視野が狭く自分の事しか考えない社員、言われたことしかしない社員、指示が不明確で組織として一体化してない現実、事あるごとに反発する社員など、企業の明確な戦略に繋がっていない現実があります。
目次
社員のやる気の元となる5つの価値観、モチベーションを理解
社員のやる気の元となる5つの価値観、モチベーションを理解、組織改革に繋げていくことについてお話ししましょう。
1. 組織に必要な「やる気の元となる5つの価値観」に基づいてモチベーションを分析する。
2. 一人一人の社員の意見に耳を傾け、組織の問題、ボトルネックの抽出により改善策を考え分析する。
3. 分析の後には、職場の問題を分類し、体系化して、課題を明確にします。対応策を経営者及び管理職と課題共有し、現場に「フィードバック」しながら組織を改革する。
1―1 5つの価値観に分類し体系化する
やる気の元となる5つの価値観に基づいて体系化します。価値共感重視型、成長機会重視型、能力発揮重視型、人間関係重視型、創造環境重視型と5つの分野に分けます。
例として、理念共感重視型の場合は、経営理念・ビジョンや行動規範などを重視、事業の社会貢献、社会に役立っているなどを社員が実感できるようにすることで高いモチベーションを維持する事ができます。
この理念共感重視型は、組織の基本ベースになり、他の4つがその上に積みあげられるイメージを持ってもらうと解りやすいでしょう。理念がない企業は、社会に存在する価値が低いと言えます。経営理念やビジョンがない場合には、じっくりを理念作成を通じて社内を一体化させ、共感の機会を作ることでモチベーションを上げることに繋げることができます。
2―1 定性分析+定量分析を合わせて行う
定性分析・・・定性分析は、個人の本質的な考え方を明らかにする分析手法です。社員の考え方や企業方針の理解度、仕事への要望など調べて解析してみることも重要となります。自社のメンバーが日常では引き出せない部分を第三者により抽出していきます。比較的自由度の高い分析手法です。
定量分析・・・定量分析は、数値に基づいて行われるアンケート分析手法です。人数などで量と質をはっきりさせます。全体の量と測定対象の量、質の高い低いがはっきりすれば仕事に対するモチベーションなどの偏りや割合を算出する事ができます。先入観や贔屓目などに左右されず数値で判断します。それぞれ特徴がありますが多くの場合は両者を組み合わせて、できるだけ多くの視点から分析を加えます。
アンケートとヒアリングを合わせることにより、アンケートの捉え違いなどが少なくなり、現実に即した分析が出来ます。
データから出てくる価値観のバランスは、経営層、管理職層、社員、アルバイト・パート、男性女性や、入社してからの就業期間など・・・分析の仕方で社内のモチベーションの偏りや階層ごとの意識の違いなどを分析し、明確な課題を見つけ新たな手を打つ事が出来ます。
3―1 フィードバック
経営計画や戦略に落とし込むために、経営に関わるもの、組織で取り組むもの、部門に関わるもの、部門ごとに異なる課題を明確にしていきます。経営計画を通して、社内の改革に繋げることが出来ればスムーズに入りやすくなります。また、経営計画が明確でない場合には、組織の改革・改善という切り口から取り組むことも可能になります。
組織全体の現状のモチベーションバランスや強み弱みの可視化と共に、潜在的なモチベーションの理解に繋がります。組織としての課題も可視化に繋がるようなアンケートの設問体系により見えてきます。アンケート内容も事前に打ち合わせし、作成して、なかなか改善されない気になる項目を深堀することも可能となります。
一人は誰もが成長したいと思っている
「成長したいと思っている」「会社に貢献したいと思っている」「働く仲間と共に一緒に充実感を味わいたいと思っていると言われます。それは人の働く本能と言われています。
しかしながら、組織に潜んでいる課題を見つけ、解決しないと同じことが繰り返されることに繋がるというのは誰もが感じていることと思います。
一般的な組織における課題として
将来が見えない(キャリアプランがない)
会社や上司の仕事の工夫がない、アイディアが出せない
社会的評価や自分自身の存在価値が見えない
自分の仕事に対する貢献度がわからない評価制度がない
教育体系が無く、ほったらかしにされる
その他etc・・・
など社員がイキイキと自分の能力を発揮できない現実があるのはご存じでしょうか?
解決策の一例として、価値共感重視型を強く打ち出す場合は
企業経営戦略と個々の人生の戦略を同期化させる。
会社から現場への一方的な理念強化・浸透ではなく、現場の実際の逸話や具体的な行動例を生かしていく。
理念を口にするだけでなく、人事評価制度などへ実質的に反映する。などという戦略に繋げることも出来ます。
組織全体の仕事に対するモチベーションのレベル、社員が働く意欲を刺激するような組織の構築の必要性、会社と個人の意識合わせにより、みんなでがんばろうと思う社員関係など、現状を知り、課題を見つけて、解決していくことがとても大事だと思います。
組織モチベーション分析・診断のページもご覧ください。
まずは、現状のお話し聞かせてください。ヒントになることが生れるかもしれません。